
いちばん多く挙がる変化です。ただし、これ自体は証拠になりません。意味と、やってはいけないことをお伝えします。
相談で最も多く挙がる変化が、これです。
「前は普通に置いていたのに、画面を下にして置くようになった」
この行動が示していること
画面を伏せる理由は、ひとつしかありません。通知を見られたくないということです。
ただし、見られたくない中身が何なのかは、これだけでは分かりません。仕事の連絡かもしれない。買い物の履歴かもしれない。家族に内緒の相談かもしれない。そして、別の相手かもしれない。
ですから、この変化ひとつで結論を出すことはできません。ただ、「見られたくないものができた」という事実だけは、動きません。そこは押さえておいていいと思います。

よく一緒に起きること
伏せて置くようになった方の多くは、同じ時期に別の変化も起きています。
・風呂やトイレに持っていくようになった
・通知のプレビューを切った
・ロックの番号を変えた
・充電器を持ち歩くようになった
・こちらが近づくと、画面を消す
ひとつだけなら偶然もありますが、複数が同じ時期に重なっているとき、そこには理由があります。いつからそうなったかを思い出して、書き留めておいてください。
中を見てはいけない、3つの理由
ここがいちばん大事なところです。
1 法律上の問題があります。他人のIDやパスワードを使って端末やサービスに入ることは、不正アクセス禁止法に触れる可能性があります。夫婦であっても別人格です。
2 得たものが使えません。後で話し合いや裁判になったとき、「どうやって手に入れたのか」を説明できない材料は、こちらの立場を弱くします。相手側から問題にされることもあります。
3 相手が警戒します。これがいちばん実務的な問題です。一度見たことが伝われば、番号は変わり、連絡は別のアプリに移り、会い方も変わります。それまで見えていた形が、見えなくなります。
「見てしまった」場合
すでに見てしまった方もおられると思います。それを責めるつもりはまったくありません。私が同じ立場でも、手が伸びると思います。
その場合にお願いしたいのは、見たことを相手に言わないことと、そこで得た内容を証拠として使おうとしないことです。
見て分かったことは、あなたの頭の中の材料として持っておいてください。それをもとに「いつ動くか」を決めることはできます。それは、まったく別の話です。
では、どうすればいいのか
伏せて置くようになった時期を記録して、それ以外の変化と並べてみてください。曜日や時間帯に偏りが出てくれば、それが手がかりになります。
確かめる方法は、中を見ること以外にもあります。そして、そちらのほうが後で使えます。
急がなくて大丈夫です。準備を終えてからでも、間に合います。
相手が警戒すると、何が変わるのか
「気づかれたら何が困るのか」と聞かれることがあります。具体的に書きます。
連絡の場所が変わります。普段使っているアプリから、別のアプリに移ります。仕事用の端末を使うようになることもあります。
会う場所が変わります。それまで使っていた店や道を避けるようになります。行動の範囲が読めなくなります。
時間が変わります。曜日の規則性が崩れます。こちらが記録から読み取っていた形が、使えなくなります。
証拠が消えます。写真も履歴も、まとめて消されます。
つまり、こちらが持っていた材料が、一晩でなくなるということです。取り戻すには、また何か月もかかります。
「知らないふり」は、つらい
これはよく分かります。気づいていて、何も言わずに普段どおりに過ごすというのは、相当な負担です。
毎日顔を合わせて、食事をして、何ごともないように話す。それを何か月も続けるのは、簡単なことではありません。
だからこそ、ひとりで抱えないでください。誰にも言えないから本人にぶつけたくなる、という順番になります。関係のない人間に話しておくだけで、その圧力はずいぶん下がります。
相談は、証拠を取るためだけのものではありません。抱えているものを一度外に出すためにも使ってください。
よくあるご質問
スマホを見てしまいたい気持ちを、どう抑えればいいですか。
見たあとに何をするか、を先に決めてみてください。多くの場合、決まりません。決まらないうちに見ると、問い詰めるところまで一気に進んでしまいます。
パートナーのスマホを勝手に見るのは、罪になりますか。
夫婦間でも、パスコードを破って中身を見る行為は問題になり得ます。加えて、そうして得たものは、後の話し合いで使いにくくなります。
伏せて置くようになったのは、いつからか思い出せません。
思い出せなくて構いません。今日から書けば、今日からの記録になります。始めた日が起点で足ります。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。