
今年の中秋の名月は、満月より2日早い夜でした。少しだけ欠けた月を見上げながら、欠けたままの気持ちのことを考えました。
今夜は中秋の名月です。ただ、今年の名月は満月ではありません。まんまるになるのは2日後の27日で、今夜の月は、ほんの少しだけ欠けています。
名月と満月の日付がこれほどずれるのは、めずらしいそうです。見上げても、欠けているとはほとんど分からないくらいの差です。
欠けていても、名月は名月
少し欠けていても、今夜の月が名月であることに変わりはありません。人は昔から、この夜の月を見上げてきました。
疑いを抱えているときは、何もかもが欠けているように感じられることがあります。家の中も、自分の気持ちも、これから先のことも。
すべてがそろってからでないと前に進めない、ということはありません。少し欠けたままでも、今夜のように、見上げる価値のある時間はあります。

月は、満ちては欠け、欠けては満ちることをくり返しています。今夜が少し欠けていても、それは欠けていく途中ではなく、満ちていく途中です。
月を見る余裕がなかった、という話
ご相談の中で、「今年は月を見る余裕もなかった」と話される方がいます。季節の行事が、いつの間にか過ぎていた。気づいたら秋になっていた。
余裕がないのは当然です。自分を責める必要はありません。ただ、もし今夜、窓の外を少し見られるなら、見てみてください。
空を見上げる数分は、何かを決めるための時間ではありません。ただ、自分の呼吸に気づくための時間です。
欠けのない報告を、という言葉
私は、「欠けのない月のように、欠けのない報告を」という言葉を掲げています。調べたことを、都合よく削らずに、そのままお伝えするという意味です。
報告は欠けなく。けれど、依頼する方の気持ちまで、欠けなく満たされている必要はありません。迷いがあっても、決めきれなくても、ご相談いただいて構いません。
2日後には、月は満ちます。気持ちがそれに追いつくのは、もっと先でもいいのです。
満ちるまでの二日間
名月から満月までの二日間、月は少しずつ満ちていきます。毎晩見上げても、違いはほとんど分からないくらいの変化です。
気持ちの回復も、似たところがあります。昨日と今日で、何が変わったのか分からない。それでも、ひと月前と比べると、少しだけ眠れるようになっている。
変化が見えないと、何も進んでいないように感じてしまいます。そんなときは、ひと月前の自分の手帳を開いてみてください。書いてあることの重さが、今と少し違っているはずです。
見えない速さでも、満ちていくものはあります。今夜の月のように、少し欠けた自分のままで、今日を過ごしてください。
月を見上げる習慣は、忙しい日々の中で、自分に戻る時間をくれます。今夜が曇っていても構いません。雲の向こうに月があると思うだけで、少し気持ちが静まることがあります。
満月の夜まで、あと二日。欠けているものを数えるより、今夜あるものを一つ数えてから眠ってください。
気持ちの整理がつかないまま相談してもいいですか。
構いません。整理がついてから相談される方のほうが少ないくらいです。話しているうちに、自分が何を望んでいるのかが見えてくることもあります。
相談したら、調査を勧められませんか。
私のところでは、調べなくてよい場合は、そうお伝えします。記録をつけて様子を見る、弁護士に先に相談する。調査以外の選び方を一緒に考えることもあります。
季節の行事を楽しむ気になれません。
無理に楽しむ必要はありません。行事を飛ばしても、季節はまた巡ってきます。気持ちが戻ってから、来年の名月を見上げればいいのです。
眠れない夜が続いています。
眠れない日が何日も続くときは、体が休息を求めている合図です。かかりつけの医師や心療内科に相談することを、ためらわないでください。眠れるようになることが、考えを整える前の一歩になります。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。