
家計簿をつけている方だからこそ、気づける変化があります。金額そのものより、続く頻度を見る視点を書きます。
家計簿を長くつけている方から、「数字がいつもと違う」というご相談をいただくことがあります。数字は、本人の言葉より先に、変化を教えてくれることがあります。
家計簿を几帳面につけている方ほど、こうした小さな違和感に早く気づく傾向があります。
数字は、感情より正直
言葉での説明は、聞くたびに少しずつ変わることがあります。ですが、家計簿の数字は、書いたときのまま残ります。感情が入りにくいぶん、変化がはっきり見えます。
交際費、被服費、ガソリン代。ふだんと違う動きがあれば、そこに何かの理由があるはずです。理由が仕事なのか、それ以外なのかは、数字だけでは分かりません。「気のせいかもしれない」と思っても、数字に表れている以上、まったくの気のせいということは少ないものです。家計簿をつけていない場合でも、通帳の引き出し額や、クレジットカードの利用明細から、似たような視点で振り返ることができます。夫婦で家計を分けている場合、相手の口座の中身までは分かりません。その場合は、共有の支出やもらった領収書を手がかりにしてください。
見るべきは金額より頻度
大きな金額の変化より、小さな支出が繰り返し続くほうが、注意して見る価値があります。一度きりの出費は、特別な事情で説明がつくことが多いからです。

毎月同じ時期に、同じくらいの金額が交際費として出ている。こうした頻度のパターンのほうが、見えていなかった生活の一部を教えてくれます。支出の目的が分からない場合は、無理に推測せず、いつ・いくら、という事実だけを記録しておいてください。現金で使われる分は、家計簿にも明細にも残りにくいものです。数字に出てこない部分があることも、念頭に置いておいてください。家計簿アプリを使っている場合、過去のデータをさかのぼって見返せることが多いので、あわせて確認してみてください。
ひと月だけでは判断しない
1か月だけ数字が動いても、それだけで結論を出すのは早いです。3か月から半年くらいの幅で、月ごとに並べて比べてみてください。

クレジットカードの明細と合わせて見ると、家計簿だけでは分からなかった支出先が見えてくることもあります。季節による支出の変化もあります。年末年始や夏の時期など、毎年同じように増える月がないかも、あわせて確認してください。
交際費を並べてみると
家計簿を見返すときは、月ごとの交際費を並べて書き出しておくと分かりやすくなります。
・8月31日(月曜)今月の交際費 46,000円
・9月30日(水曜)今月の交際費 68,000円
・10月31日(土曜)今月の交際費 71,000円
数字を並べて初めて、増え続けているのか、たまたまなのかが見えてきます。交際費だけでなく、被服費や娯楽費など、気になる項目があれば同じように並べてみてください。
数字の先にあるできないこと
家計簿に表れた変化を伺い、調査を組む必要があるかどうかを一緒に考えることはできます。数字の読み解き方について、一般的な見方をお伝えすることもできます。数字の変化をもとに、どんな調査の形が考えられるか、選択肢としてお伝えすることもできますので、判断に迷ったら、遠慮なくご相談ください。
収入自体に変化がないか、あわせて確認しておくと、支出だけを見るよりも状況が分かりやすくなります。
通帳や口座の中身そのものを、直接確認する権限は私にはありません。家計簿の数字を手がかりにすることはできても、口座を開示させることまではできません。
気になる支出の相手と、直接向き合って問いただすことも、私の役目ではありません。そうした話し合いは、弁護士法72条によって弁護士が担う領域です。
よくあるご質問
家計簿の数字だけで、調査を依頼できますか。
数字だけでもご相談は受けられます。ただ、数字はきっかけの一つです。ほかに気になる変化があれば、合わせてお話しください。
交際費が増えても、浮気とは限らないですよね。
そのとおりです。転職や人間関係の変化など、ほかの理由で増えることもあります。数字だけで決めつけないことが大切です。
家計簿は、証拠として使えますか。
家計簿そのものが証拠になるというより、調査すべき時期や範囲を絞るための手がかりとして役立ちます。証拠としての価値は、内容によって変わります。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。