
相手方が使う言葉には、型があります。それを知っておくと、交渉の場で動じずに済みます。
相手方と話す場面になったとき、返ってくる言葉には型があります。
先に知っておくと、その場で動じずに済みます。ですから、書いておきます。
よく使われる言い方
実際に多いのは、次のようなものです。
- 「本気だった」
- 「奥さんとはうまくいっていないと聞いていた」
- 「もう別居していると言われた」
- 「私も傷ついている」
- 「あなたにも原因がある」
2番目と3番目が、いちばん多いです。これには、理由があります。

なぜ、「破綻していた」と言うのか
法律の話につながります。
すでに夫婦関係が破綻していたあとの関係であれば、慰謝料が認められにくくなります。これは、実際にそうです。
ですから、相手方はここを主張します。本人が法律を知っている場合もありますし、調べて知る場合もあります。
こちらが用意しておくもの
この主張に対しては、破綻していなかったことを示す材料が要ります。
- 同居していた事実
- 家族での行事や旅行の記録
- 日常のやり取り
- 生活費のやり取り
写真や、共有のカレンダー、家計の記録が使えます。普段のものが、そのまま材料になります。
「知らなかった」への対応
もう1つ多いのが、既婚だと知らなかったという主張です。
この場合、知り得たかどうかが問われます。家に出入りしていた、子どもの話を聞いていた、指輪を見ていた。こうした事実があれば、知り得たと評価される余地があります。
ですから、調査でも、この点に関わる事実を見ています。
感情の言葉には、答えない
4番目と5番目、つまり感情に訴える言葉について書きます。
「私も傷ついている」「あなたにも原因がある」。これらには、答えないでください。
答えると、そこから話が広がります。夫婦の問題を、相手方と議論することになります。それは、まったく必要のないことです。
「その話はしません」で足ります。
言葉に、本気度は関係ない
最後に、これも書いておきます。
「本気だった」かどうかは、慰謝料の請求とは別の話です。本気であっても、責任がなくなるわけではありません。
相手方は、本気だったことを情状として持ち出します。ただ、それは請求できるかどうかとは関係がありません。
ここを混同しないでください。感情の話と、手続きの話を分ける。これが、いちばん疲れずに済む方法です。
言葉ではなく、記録で返す
この回の要点を、もう一度書きます。
相手方の言葉に、言葉で返そうとしないでください。返すのは、記録です。
「破綻していた」には、同居と家族の記録。「知らなかった」には、知り得たことを示す事実。この形にすると、議論になりません。
議論にならなければ、感情も動きません。これが、いちばん疲れずに済む進め方です。
謝罪の言葉が出た場合
逆に、素直に謝られることもあります。
その場合も、金銭の話は別に進めてください。謝罪を受け入れたことが、請求を放棄したことにされる場面があります。
「お気持ちは受け取ります。条件については、弁護士を通してお話しします」。この形で足ります。
その場で金額を決めないでください。持ち帰って、落ち着いてから決めてください。
一度で、決着させる
最後に、進め方の原則を書いておきます。
相手方とのやり取りは、できるだけ回数を減らしてください。回数が増えるほど、相手は言い方を用意してきます。
材料をそろえて、一度で条件を示す。この形にできれば、長引きません。
そのために、材料をそろえる時期に時間をかけます。急いで動くのは、そのあとです。
よくあるご質問
「破綻していた」と言われました。どうすればいいですか。
その場で反論せず、材料をそろえてください。同居や家族の記録が、そのまま反証になります。
相手方が本気だったようです。関係あるのでしょうか。
責任の有無には影響しません。金額の判断で考慮されることはありますが、弁護士にご確認ください。
相手方と話すこと自体、避けたほうがいいですか。
弁護士を通す形が、いちばん安全です。話す場合は、言うことを紙に書いていってください。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
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