
出入りの写真が重視されるのには、理由があります。その理由と、必要な条件を書きます。
前回の続きです。今回は、なぜホテルの出入りが重視されるのかを書きます。
理由は3つあります。順に見ていきます。
理由1 場所の性質
まず、その場所が何をするところか、という点です。
休憩や宿泊のための施設に、男女2人で入り、一定の時間を過ごして出てくる。ほかの説明が立てにくいという点で、ほかの場所と違います。
喫茶店や飲食店では、この推認が働きません。誰かと食事をしていた、で終わります。

理由2 滞在の時間
2つ目は、時間です。
入った時刻と出た時刻の両方があると、滞在時間が計算できます。この時間の長さが、意味を持ちます。
短すぎると、忘れ物を取りに戻っただけ、といった説明の余地が生まれます。ですから、出るところまで待ちます。
理由3 繰り返し
3つ目は、回数です。
同じ二人が、複数回、同じような行動をしている。1回であれば偶然が主張できても、3回となると難しくなります。
ですから、1回撮れた時点では終わりにしないことがあります。この判断は、依頼者と相談して決めます。
必要な写真の組
実務では、次の組を目指します。
- 合流の場面(二人が一緒になるところ)
- 建物に入る場面(建物名が分かる形で)
- 建物から出る場面(同じ服装で)
- 別れる場面、またはその後の移動
1番と4番があることで、途中の空白が埋まります。入るところと出るところだけでは、途中で入れ替わった可能性を否定しにくくなります。
撮影が難しい場所
正直に書きます。撮りにくい場所があります。
車で直接、屋内の駐車場に入る形の施設。この場合、人が乗り降りするところが外から見えません。車のナンバーと、入退場の時刻を記録することになります。
また、地下の入口、駅直結の建物、警備が厳しい場所も、条件が変わります。
こうした場合、どう組み立てるかは事前にご説明します。「難しい」と分かっていることを、黙って進めることはしません。
撮れなかった日の扱い
出入りが撮れなかった日も、報告します。
「◯時◯分、対象者と女性が◯◯前で合流。◯◯方面へ徒歩で移動。◯時◯分、視認できなくなる」。ここまでは記録として残ります。
この記録が積み重なると、次に入る日の判断ができます。無駄にはなりません。
撮る側の姿勢
最後に、書いておきたいことがあります。
撮るのは仕事ですが、撮っている場面は、誰かの人生が壊れる場面でもあります。面白がって撮ることはありません。
そして、撮った写真の扱いにも同じだけ気を使います。必要な範囲で使い、期間が過ぎたら消す。それは、依頼者のためでもあります。
撮る場所の選び方
技術的な話を少し書きます。
出入りを撮るには、入口が見える場所に、長く留まれることが必要です。この2つを同時に満たす場所は、そう多くありません。
見える場所は目立ちます。目立たない場所からは見えません。だから、事前に周辺を見ておきます。
当日いきなり行って、良い位置が見つかることは稀です。この下見の時間が、結果を分けます。
車を使う場合
車の中から記録することもあります。
長く留まれる利点がありますが、注意点もあります。同じ車が同じ場所に停まり続けると、目立ちます。
ですから、位置を変える、時間で入れ替える、といった工夫をします。人員が2名いると、この工夫がしやすくなります。
また、駐車できる場所が限られる地域では、この方法が使えないこともあります。事前に確かめておく点の1つです。
よくあるご質問
夜だと、写真は写りますか。
暗い場所に対応した機材を使います。ただ、光の条件によっては動画のほうが適する場面もあり、その場で判断します。
撮影のとき、気づかれませんか。
気づかれない距離と位置から記録します。無理な距離まで詰めることはしません。詰めれば、そこで終わりますので。
相手の顔が写ることに、問題はありませんか。
正当な目的の範囲での記録であり、用途も限られます。その範囲を超えて使うことはありません。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。