
人間関係の切り離しは、静かに始まります。会わなくなる順番に、意味があることがあります。
「実家に行かなくなった」「親戚の集まりに出なくなった」。
これも、相談の中でよく出てくる変化です。単独では弱い兆候ですが、ほかの変化と重なると意味を持ちます。
なぜ、人と会わなくなるのか
理由は2つ考えられます。
1つは、時間です。ほかに時間を使いたいところができれば、優先順位の低いものから消えていきます。
もう1つは、気持ちの問題です。相手の家族に会うと、後ろめたさが表に出やすくなります。言い訳を重ねている状態で、家族に囲まれる場に出るのはしんどいものです。

切り離される順番
実際には、順番があります。
まず、義理の親戚。次に、共通の友人。そのあとに、自分の親。関係が遠いところから、静かに消えていきます。
この順番になるのは、遠い関係ほど断りやすいからです。「仕事で」と言えば済みます。近い関係ほど、断ると理由を聞かれます。
見ておくとよいこと
避けているのが、こちら側の家族だけなのか、両方なのかを見てください。
こちら側だけを避けているなら、あなたとの関係の話かもしれません。両方を避けているなら、時間の使い方の話かもしれません。どちらかで、意味が変わります。
あわせて、断る理由が具体的かどうかも見ておいてください。以前は「◯日は現場だから」だったのが、「仕事」だけになっているなら、変化です。
責めずに誘ってみる
確かめ方としては、普通に誘ってみることです。
「今度の日曜、実家に顔出さない」。これに対する反応を見ます。予定を確認してから答えるのか、その場で断るのか、理由を言うのか。
ここで責めないでください。「最近来ないよね」と言った時点で、次からは誘われる前に予定を作られます。
記録として残すなら
「◯月◯日、◯◯の集まりを断った。理由は◯◯」。この形で十分です。
3回ほどたまると、断り方に型があるかどうかが見えてきます。同じ曜日、同じ理由。そういうものが出てくることがあります。
出てこなければ、それは単に忙しいだけかもしれません。出てこないことも、結果です。
共通の友人が減っていく
親戚のあとに来るのが、共通の友人です。
二人で会っていた相手と会わなくなる。相手の名前が話に出なくなる。付き合いの範囲が、少しずつ「こちらの知らない側」に移っていきます。
これは、意識してやっているとは限りません。時間の使い方が変われば、自然にそうなります。
ただ、共通の友人には注意が要ります。相談すると、その人を通じて本人に伝わる経路ができます。伝わったあとに確かめるのは、格段に難しくなります。
行事の断り方を見る
断り方には、その人の型が出ます。
以前は「◯日は無理だけど、その次なら」と代案を出していた人が、代案を出さなくなる。理由が毎回同じになる。連絡が直前になる。
代案が出るかどうかは、けっこう分かりやすい指標です。本当に忙しいだけの人は、代案を出します。空けたくない時間がある人は、代案を出しません。
もちろん、疲れているだけということもあります。だから、1回では判断しません。3回並べて、はじめて形が見えます。
季節と行事で、断りの回数は変わる
1つ、割り引いて見るべきことがあります。人と会う回数は、季節と行事で変わります。
年末年始、お盆、連休。この時期は、もともと集まりが増えます。断る回数が増えたように見えても、誘われた回数が増えているだけということがあります。
ですから、比べるなら前の年の同じ時期です。去年の暮れは行ったのに、今年は行かなかった。この形なら、変化として意味を持ちます。
記録に「去年はどうだったか」を1行足しておくと、あとで見返したときに判断しやすくなります。
会う相手が、入れ替わっていないか
もう1つ、見ておくとよいことがあります。会わなくなった分、誰かと会う時間が増えていないかどうかです。
人と会う総量は、そう大きく変わりません。親戚や友人との時間が減ったなら、その時間はどこかに移っています。
仕事に移っているのか、趣味に移っているのか、それとも分からないところに移っているのか。ここは、帰宅時刻の記録と重ねると見えてきます。
断られた日と、帰りが遅かった日。この2つを並べてみてください。重なる曜日が出てくることがあります。
よくあるご質問
義理の家族に相談してもいいですか。
慎重にお考えください。相手の家族に伝わると、本人に伝わります。伝わった時点で、確かめにくくなります。
こちらの実家にだけ行きたがりません。関係が悪いだけかもしれません。
その可能性は十分あります。もともとの関係を差し引いて、いつから変わったかで見てください。
共通の友人から様子を聞くのは、ありでしょうか。
友人から本人に伝わる経路があります。どうしても聞くなら、伝わっても困らない範囲にとどめてください。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。