
休みが続くと、「この間に全部話し合おう」と考えがちです。けれど、準備のないまま始めた話し合いは、休みの最後に一番悪い形で終わることがあります。
連休が近づくと、「休みのあいだに、はっきりさせよう」と考える方がいます。仕事の心配をせずに向き合える。子どもを実家に預ければ、二人で話せる。
気持ちはよく分かります。ただ、休みがあるから話し合う、という順番は、うまくいかないことが多いのです。
休みは、話し合いの準備にはならない
話し合いに必要なのは、時間よりも材料です。何を確かめたいのか。相手が否定したら、何を示すのか。認めたら、そのあとどうしたいのか。
この三つが決まっていないまま始めると、話は同じところを回ります。休みが長いぶん、回る回数も増えます。
連休の話し合いでいちばん多い失敗は、休みの最後の日に、何も決まらないまま関係だけが壊れることです。

長い休みには、ふだんは口にしない昔の話も出てきます。何年も前のことまで持ち出して言い合いになると、今の問題がどこにあるのか、二人とも分からなくなってしまいます。
逃げ場のない家の中
休みのあいだは、二人とも家にいる時間が長くなります。言い合いになったあと、どちらも距離を取れません。
仕事のある日なら、翌朝にはいったん離れられます。その間に頭が冷えることもあります。休みが続くと、冷える時間がないまま次の言い合いが始まってしまいます。
休みの使い方を変える
休みを、話し合いのためではなく、準備のために使ってください。これまでの記録を整理する。弁護士の相談窓口を調べておく。自分の気持ちを紙に書き出して、何を望んでいるのかを確かめる。
休みが明けて、日常が戻ってから話し合うほうが、落ち着いた場になりやすいのです。仕事がある日の夜、時間を区切って話す。区切りがあることで、話は前に進みやすくなります。
話し合いを始める前に、決めておく三つのこと
もし休みのあいだに話をすると決めたなら、始める前に三つだけ決めておいてください。何を聞くのか。どこで終えるのか。終えたあと、自分はどこで過ごすのか。
聞くことは一つか二つに絞ります。あれもこれも聞こうとすると、話は相手の言い訳の方向へ流れていきます。
終える時刻は、先に決めておきます。一時間なら一時間。時間が来たら、途中でも終える。続きは日を改めると伝えます。
終えたあとの居場所を決めておくことは、自分を守ることでもあります。同じ部屋で気まずく過ごすより、実家や友人の家、車で少し出かけるなど、離れられる場所を用意しておいてください。
休みの終わりに何も決まっていなくても、失敗ではありません。準備が整っていないと分かったこと自体が、次に進むための材料になります。
子どもを実家に預けて話し合うのは、よくないですか。
子どもに言い合いを聞かせないための配慮としては、良い考えです。ただ、預けたからには決着をつけなければ、と自分を追い込まないでください。一度で決めなくていい、と最初から決めておくと楽になります。
連休中に、相手が一人で出かける予定を入れています。止めるべきですか。
止めることで分かることは、ほとんどありません。止められた相手は、次からもっと隠すようになります。予定の中身が気になるなら、止めずに、その日の記録を残す方法を考えてください。
話し合いの内容は、録音しておいたほうがいいですか。
自分が参加している会話を自分で録音することは、一般に違法とはされていません。ただ、録音をきっかけに話がこじれることもあります。録るかどうか、どう使うかは、先に弁護士に相談しておくと安心です。
連休中に相手から話を切り出されたら、どうすればいいですか。
準備ができていないなら、「今日は落ち着いて話せないから、日を改めたい」と伝えて構いません。その場で答えを出す必要はありません。改める日を決めて、その日までに自分の考えを整理してください。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。