
実際に言われた方から、相談を受けることがあります。なぜそう言われるのかを、正面から書きます。
「弁護士に相談したら、探偵は使わなくていいと言われました」。
この話を、何度か聞いています。そう言われるのには、理由があります。都合の悪い話ですが、書いておきます。
理由1 費用に見合わないことがある
弁護士は、費用と結果を見比べられる立場にいます。
慰謝料として見込める金額が、調査費用を下回る場合。「それなら、やめておいたほうがいい」と言うのは、誠実な助言です。
この判断は、正しいことが多いです。

理由2 証拠がなくても進む場合がある
協議離婚であれば、相手が認めていれば、証拠がなくても話は進みます。
相手がすでに認めている、あるいは離婚に応じる意思がある。この場合、調査は不要です。
「証拠がなければ離婚できない」というのは、正確ではありません。争いになったときに必要になる、というのが正しいです。
理由3 質の低い報告書を見てきている
これが、いちばん言いにくいところです。
弁護士は、いろいろな事業者の報告書を見ています。その中に、使えないものが混じっています。感想が書かれている、時刻がない、出入りが対になっていない。
何度かそういうものを見れば、「探偵はあてにならない」という印象になります。これは、業界の側の問題です。
それでも必要になる場面
一方で、必要になる場面もはっきりしています。
- 相手が否認している
- 相手方に請求したいが、誰か分からない
- 調停・裁判に進む可能性がある
- 相手が離婚に応じない
この4つのどれかに当たるなら、証拠は要ります。
順番としては、弁護士が先でよい
ひとつ提案があります。
先に弁護士に相談してください。そして、「証拠が必要かどうか」を聞いてください。必要ないと言われたら、調査は不要です。
必要だと言われたら、「どういう形の証拠が要るか」まで聞いておいてください。それが分かっていれば、無駄のない調査ができます。
こちらとしても、そのほうが仕事がしやすいです。目的がはっきりしている依頼は、費用も日数も小さくなります。
弁護士の紹介する業者について
弁護士から特定の事業者を紹介されることがあります。
悪いことではありません。ただ、紹介だからといって、確認をやめないでください。見積もりの7項目は、同じように確かめてください。
無理に勧めません
最後に、こちらの立場を書いておきます。
お話を聞いて、調査が要らないと思えば、そう申し上げます。「弁護士のところへ先に行ってください」と言うこともあります。
必要のない調査を受けても、あとで誰も得をしません。そういう仕事の取り方はしないつもりです。
弁護士と探偵の、役割の違い
整理しておきます。できることが、はっきり分かれています。
弁護士は、法律の判断をし、代理人として交渉し、裁判の手続きを行います。探偵は、事実を確かめて記録します。それだけです。
ですから、慰謝料の金額を見通すことも、離婚の条件を決めることも、こちらにはできません。聞かれても、答えられないと申し上げます。
逆に、外での行動を確かめることは、弁護士の仕事ではありません。ここが分かれ目です。
両方に相談すると、何がよいか
順番として、弁護士が先でよいと書きました。理由を補足します。
弁護士に「どういう形の証拠が必要か」を聞いておくと、調査の目標がはっきりします。目標がはっきりすれば、必要な日数が減ります。
「出入りの写真が2回分あれば足りる」と言われたなら、そこを目指します。「相手方の特定まで必要」と言われたなら、その体制を組みます。
この一言があるかないかで、費用が変わります。ですから、こちらからも「弁護士に先に聞いてみてください」と申し上げることがあります。
よくあるご質問
弁護士に無駄だと言われましたが、不安が消えません。
手続きとして不要なことと、ご自身が納得できるかどうかは別です。その気持ちも含めて、一度お話しください。
弁護士を先に探すには、どうすればいいですか。
法テラスや、各地の弁護士会の法律相談が入口になります。条件を満たせば、無料で相談できる制度があります。
報告書が使えるかどうか、事前に分かりますか。
見本をご覧ください。そのうえで、弁護士に「この形で足りますか」と確認していただくのがいちばん確実です。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。