
二人が別れたところで終わる調査があります。それでは、請求する相手が分からないままです。
調査の終わり方には、2つの型があります。
1つは、二人が別れたところで終わる。もう1つは、そこから相手方を追って、どこに帰るのかまで見る。この差は大きいです。
なぜ、追う必要があるのか
慰謝料を請求する相手が、2人いるからです。配偶者と、その相手方です。
相手方に請求するには、氏名と住所が必要です。顔が写った写真だけでは、請求できません。手紙も送れません。
つまり、二人が別れたところで終わる調査は、請求先を空欄にしたまま終わることになります。

追うと、何が分かるか
相手方の帰宅先が分かると、そこから先が開けます。
建物の名前、部屋の位置、表札。これがそろうと、弁護士が手続きを進められます。
勤務先が分かる場合もあります。ただ、勤務先の使い方には注意が要ります。この点は、別の回に書きます。
追わない理由
追わない事業者にも、理由はあります。
1つは、人員です。二人が別れたら、両方を追うには人が要ります。1名では、どちらか一方しか追えません。
もう1つは、契約の内容です。「対象者の行動調査」としか書かれていなければ、相手方は契約の範囲外です。
ですから、契約の前に確かめてください。「相手方の特定まで含まれますか」と。
特定が要らない場合もある
公平に書きます。相手方の特定が要らない場合もあります。
離婚だけが目的で、相手方に請求しないと決めているなら、そこまでは不要です。費用を抑える判断としては、正しいです。
ただ、決めるのは着地点が決まってからにしてください。あとから「やはり請求したい」となったとき、もう一度調査からになります。
関係を続ける場合こそ、必要なことがある
もう1つ、見落とされやすい場面があります。
離婚せずに関係を続けると決めた場合でも、相手方には請求できます。むしろ、相手方に請求して関係を切らせることが、修復のための手続きになることがあります。
この場合も、相手方が誰かが分かっていなければ何もできません。
特定にかかる時間
正直に書きます。相手方の特定には、追加の時間がかかることがあります。
一度で帰宅先まで確認できることもあれば、途中で見失って、日を改めることもあります。ここも、日数が読みにくい部分です。
ですから、見積もりの段階で「特定まで含めた場合の上限」を出してもらってください。含めない場合との差額が分かれば、判断できます。
やってはいけない特定のしかた
注意点を書きます。
相手方の氏名を知りたいからといって、勤務先に問い合わせる、近隣に聞き込みをする、といった方法は取りません。相手方に伝われば、その時点で調査は終わります。
こちらがやるのは、見て、記録することだけです。人に尋ねて回ることはしません。
追うと決めた日に、人数が要る
体制の話を、もう少し具体的に書きます。
二人が合流し、時間を過ごし、別れる。別れた瞬間に、追う対象が2つになります。ここで人が足りないと、どちらかをあきらめることになります。
対象者を追えば、家に帰るところまでは分かります。ただ、相手方は分かりません。逆にすると、対象者のその後が分かりません。
ですから、特定まで含めるのであれば、その日は人数を厚くします。1日だけ人を増やす、という組み方をします。
費用の掛け方を、日ごとに変える
ここは、あまり説明されない部分です。
すべての日に同じ人数を出す必要はありません。行動を確かめるだけの日は少なく、勝負の日は厚く。この配分ができると、合計の費用が下がります。
配分を決めるには、事前に日を絞れていることが前提になります。ここでも、記録が効いてきます。
見積もりの段階で「この日は2名、この日は1名」という組み方を提案できるかどうか。それも、判断の材料になります。
よくあるご質問
相手方の名前まで分かりますか。
帰宅先の確認から、表札や郵便受けの表示で分かる場合があります。分からない場合は、弁護士を通じた手続きで確定させる方法があります。
相手方が既婚かどうかも分かりますか。
生活の様子から推測できることはありますが、確定は登記や戸籍の手続きの領分です。弁護士にお繋ぎします。
特定した情報を、こちらから相手方に伝えてもいいですか。
いったん止まってください。伝え方を誤ると、別の問題が生じます。弁護士を通す形をおすすめします。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。