
離婚を、子どもにどう伝えるか。年齢によって、伝え方は変わります。嘘をつかない、という一点だけは変えずに考えます。
離婚が決まったあと、多くの方が悩まれるのが、子どもにどう伝えるかということです。
子どもの年齢だけでなく、性格によっても、受け止め方は変わります。
正解は一つではありません。ただ、年齢によって理解できる範囲が違うことは、知っておいていただきたいです。
大切なのは、正しい伝え方を探すことよりも、その子に合った伝え方を選ぶことです。
隠しても、気づいています
小さなお子さんでも、家の中の空気が変わったことには、案外気づいています。言葉で説明されないぶん、不安だけが残ることがあります。
普段より甘えん坊になったり、逆に大人びた態度を取ったりすることも、変化のサインの一つです。
「けんかしたの」「お父さんは、いつ帰ってくるの」。そういう質問が増えてきたら、何かを感じ取っているサインです。
聞かれたときに、話をそらしてしまうと、かえって不安を大きくすることがあります。分かる範囲でいいので、答えてあげてください。

年齢によって、伝え方は変わる
未就学のお子さんには、難しい理由を説明する必要はありません。「これからは、お父さんとお母さんは別々に暮らす」という事実だけを、短く伝えれば十分です。
難しい言葉を使わず、いつもと同じ口調で話すことも、安心につながります。
小学生くらいになると、理由を聞きたがることが増えます。細かい経緯まで話す必要はありませんが、「あなたのせいではない」という一言は、必ず入れてください。
中学生以降であれば、ある程度は状況を理解できます。一方的に決定事項として伝えるのではなく、生活がどう変わるのかを、具体的に説明したほうが安心につながります。
進学や引っ越しなど、生活面の変化については、決まり次第、早めに伝えたほうが、心の準備がしやすくなります。
嘘をつかない、というだけ
伝え方に迷ったときに、一つだけ変えないほうがいいことがあります。それは、嘘をつかないということです。
「もうすぐ元に戻るよ」というような、その場しのぎの言葉は、あとで子どもを傷つけます。分からないことは、分からないと伝えて構いません。
答えられない質問があれば、「今は言えないけど、隠しているわけじゃないよ」と伝えるだけでも、印象は変わります。
離婚の理由をすべて話す必要はありません。話さないことと、嘘をつくことは、別のことです。
聞かれた言葉を、書いておく
子どもの様子に変化があったときは、日付を残しておくといいです。
大きな出来事だけでなく、小さな一言も、書き残しておく価値があります。
・9月1日(火)夕食後、「お父さんは、いつ帰ってくるの」と聞いてきた。
・9月5日(土)朝、学校の友達に聞かれたと本人から話した。
・9月10日(木)夜、下の子が「けんかしたの」とだけ聞いてきた。
感想ではなく、いつ・何を聞かれたかだけを残してください。あとで学校の先生やカウンセラーに相談するとき、そのまま使える材料になります。
調査の外にあること
離婚後のご相談で、私にできることは、行動の調査と、事実の確認にとどまります。
元のパートナーと養育費や面会について直接交渉することは、私にはできません。弁護士法72条により、これは弁護士の仕事だからです。戸籍を取り寄せて確認することも、業務の外になります。
子どもへの伝え方そのものについては、私の専門ではありません。必要であれば、児童心理の相談先をご案内することはできます。
離婚の手続きが落ち着いたあとも、子どもの様子は変わり続けます。学年が上がるタイミングで、あらためて話す機会を持つ方もいます。焦らず、そのつど向き合っていただければと思います。
よくあるご質問
子どもに事実を話すタイミングは、いつがいいですか。
決まったタイミングはありません。ただ、離婚の話が周囲から先に伝わってしまう前に、家庭内で伝えておくほうが望ましいとされています。
子どもの前で、相手の悪口を言ってしまいます。
気持ちは分かりますが、できれば控えたほうがいいです。子どもにとっては、どちらも大切な親であることに変わりないためです。
子どもの様子がおかしいとき、専門家に相談すべきですか。
眠れない、食欲がないといった変化が続く場合は、スクールカウンセラーなど専門家に相談することをおすすめします。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。