
決めつけずに考えることは、相手のためではありません。あなた自身が、後で後悔しないためです。
ここまで9回にわたって、兆候の話を書いてきました。今日は少し、逆のことを書きます。
会話が減ったからといって、別の相手がいるとは限りません。
実際に多い、別の理由
相談を受けていて、結果的に不倫ではなかったという場合の理由は、だいたい次のようなものです。
仕事。役職が変わった。人が減って負担が増えた。うまくいっていない。家で話したくない。
お金。思ったより厳しく、言い出せない。相談すると心配させると思っている。
体調。どこか悪いのではないかと不安で、検査の結果が出るまで黙っている。
親のこと。介護や相続の話が始まっている。自分の親の話は、相手にしづらいものです。
単純な変化。子どもが手を離れた。生活の時間帯がずれた。話す機会そのものが減った。

なぜ、これを書くのか
調査を仕事にしている人間が「浮気とは限らない」と書くのは、変に思われるかもしれません。
でも、これは商売の話ではありません。決めつけたまま動くと、あとで戻れなくなるからです。
疑いを前提にした言葉は、相手に伝わります。何も言わなくても、態度に出ます。そして、本当は仕事で追い詰められていただけの人が、家でも責められていると感じ始める。そこから関係が壊れていくのを、何度か見ています。
不倫がなかったのに、疑ったことで関係が終わってしまった。それがいちばん、後に残ります。
決めつけずに、記録はする
では何もしないのかというと、そうではありません。
決めつけないことと、記録しないことは別です。
記録は、疑いを固めるための作業ではありません。事実を、感情から切り離して置いておく作業です。だから、結果が「何もなかった」でも、無駄になりません。
むしろ、記録をつけていた方のほうが、冷静に話し合いに入れています。「あの週から様子が違ったけれど、何かあった」と、責めずに聞けるからです。
年末に、ひとつだけ
この時期は、相談が増えます。年末年始の予定を決める段になって、答え方がおかしいことに気づく方が多いからです。
もし、いま何かを抱えておられるなら、ひとつだけ。この年末に結論を出さなくて構いません。
不安なまま年を越すのはつらいことですが、急いで出した結論より、準備をしてから出した結論のほうが、必ず後で楽になります。
話すだけで終わって構いません。決めていなくて、構いません。
話しかけ方について
会話が減ったとき、こちらから話しかけるのは悪いことではありません。ただ、聞き方があります。
避けたほうがいい聞き方。「最近どうしたの」「何かあった」「私に言いたいことはない」。これらは、相手に「答えを用意しろ」と迫る形になります。何かを隠している人は身構えますし、隠していない人も責められていると感じます。
まだ通じやすい聞き方。自分の話から始めることです。「今日こんなことがあった」と一方的に話す。返事を求めない。それを何日か続けると、向こうから話し始めることがあります。
これは相手を油断させるための技術ではありません。話しやすい状態を作るというだけのことです。
結果的に何もなかった方の話
相談を受けて、記録をつけていただいて、結局何も出てこなかった。そういうことは実際にあります。
そのとき、多くの方が「無駄になった」とはおっしゃいません。「疑ったまま言ってしまわなくてよかった」と言われます。
準備をしていた期間は、同時に、結論を急がずに済んだ期間でもあったということです。
今年の終わりに
11月の終わりから、この場所で書き始めました。年末までに10回になります。
書いているのは、依頼を増やすためではありません。読んで自分で解決できるなら、それがいちばんいいと思っているからです。実際、相談の半分近くは、話しただけで終わります。
来年は、探偵の選び方や、調査の実際、そして調べたあとにどうするかを書いていく予定です。
いま何かを抱えておられる方は、どうか年末年始をひとりで抱え込まずに。話すだけで構いません。決めていなくて、構いません。
よくあるご質問
浮気ではなかった場合、記録は無駄になりますか。
なりません。疑いを外していく材料になりますし、責めずに話を切り出す手がかりにもなります。
年末年始に話し合うのは、避けたほうがいいですか。
避けたほうが穏やかに済むことが多いです。予定が詰まっている時期は、どちらも逃げ場がありません。
話を聞いてもらうだけ、というのは可能ですか。
可能です。決めていなくて構いませんし、決めないまま終わってもかまいません。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。