
話せる相手がいることは、大きな支えになります。ただ、話が漏れる経路は、あらかじめ考えておく必要があります。
ひとりで抱えるのはよくない、と何度か書いてきました。
ただし、誰に話すかは考えておいてください。相談は、経路を作ります。作った経路は、あとから消せません。
漏れる経路は、だいたい決まっている
実際に起きているのは、次のような形です。
- 自分の親に話す → 親が相手の親に電話する
- 共通の友人に話す → 相手の耳に入る
- 職場の同僚に話す → 相手の職場に伝わる
- きょうだいに話す → その配偶者に伝わる
悪意があるわけではありません。心配した人が、よかれと思って動きます。止めるのは難しいです。

伝わると、何が起きるか
相手に伝われば、警戒されます。それは前に書いたとおりです。
もう1つあります。話が大きくなると、こちらが引き返せなくなるということです。周りが動き出すと、まだ迷っている段階なのに、離婚の話が進んでしまうことがあります。
決めるのは、あなたです。周りではありません。
話してよい相手の条件
3つあります。
- 相手と接点がないこと
- 自分から動かない人であること
- こちらの結論を否定しない人であること
3番目は見落とされがちです。「別れるべきだ」と言い続ける人に話すと、続けたいと思ったときに言えなくなります。どちらを選んでも受け止める相手を選んでください。
職場の人には、話さない
ひとつだけ、はっきり申し上げます。職場の人に話すのは、避けてください。
理由は、こちらの生活に影響が出るからです。話が広がると、働きにくくなります。そして、離婚を考えている段階で、収入の場を失うのはよくありません。
これから先、経済的な自立が必要になる可能性があります。そのときに、職場が安全な場所であることは、大きな意味を持ちます。
外の人に話すという選択
身近な人ほど、経路ができやすい。だから、外の人間に話すという方法があります。
弁護士、公的な相談窓口、探偵。それぞれ役割が違います。法律のことは弁護士、安全のことは公的な窓口、確かめることはこちらです。
どれも、あなたの生活圏の外にいます。だから、伝わりません。
話す前に決まっていなくていい
相談というと、何かを決めてから行くものだと思われがちです。
そうではありません。決めるために話すのが、いちばん多い使い方です。何をしたいのか分からない、というところから始めて構いません。
実際、相談の半分近くは、話しただけで終わります。それでいいと思っています。
公的な相談先を、知っておく
無料で使える窓口があります。知っておくだけでも、心の余裕が変わります。
法テラス(日本司法支援センター)では、収入などの条件を満たせば、弁護士への無料相談が利用できます。
各自治体の女性相談窓口、男女共同参画センターでも、離婚や家庭の相談を受け付けています。予約が必要なところが多いので、まず電話で確認してください。
身の危険がある場合は、配偶者暴力相談支援センター、または警察の相談専用電話(#9110)です。
ノートを1冊、決めておく
相談先を分けると、同じ話を何度もすることになります。これが、けっこう消耗します。
そこで、経緯をまとめたノートを1冊作っておいてください。時系列、これまでの話し合い、手元にある記録の一覧。この3つがあれば、どこに相談しても話が早く進みます。
このノートは、こちらに相談されるときにも、そのまま使えます。持ってきていただければ、その場で見ながら話せます。
まとめる作業自体が、頭の整理になります。書き出してみると、思っていたより材料がある方が多いです。
よくあるご質問
親には話しておくべきでしょうか。
心配してくださる分、動かれることがあります。結論が出るまでは、伝えないほうが穏やかに進むことが多いです。
友人に話してしまいました。取り消せますか。
取り消せませんが、「まだ誰にも言わないでほしい」と、はっきりお願いしてください。多くの場合、それで止まります。
相談したことは、記録に残りますか。
こちらでは、相談の内容を外に出すことはありません。ご相談いただいたこと自体も含めて、守秘の対象です。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。