
同じ方向だから車で送っている。それ自体は珍しくありません。見えてくるのは、回数と時刻の変化です。
「方向が同じなので、送っているだけです」。ご相談の中で、こう説明される場面によく出会います。
職場が近い同僚同士で、行き帰りの車を融通し合う。地方の職場では、珍しくない光景です。行為そのものより、いつから、どれくらいの頻度で続いているかのほうが、意味を持ちます。
こういうご相談は、珍しくありません。以下はよくある形としてお読みください。実在のご依頼の話ではありません。
週1回と週4回の差
月に数回、たまたま帰る時間が重なって送ってもらう。飲み会の帰り、台風や大雪の日に助け合う。これは、職場の距離感としてよくある話です。
一方で、週の半分以上が同じ組み合わせになっている。曜日が決まっている。時間帯が、定時よりだいぶ遅い。ここまで重なると、見えてくるものが変わってきます。
頻度が増えた背景に、部署異動や担当替え、繁忙期の残業増加があることもあります。変化の理由を、まず仕事の面から確かめておくと、見え方が整理しやすくなります。

同僚以外の可能性も先に消す
送迎は、同じ方向の同僚だけとは限りません。近所に住む別の部署の人、取引先の担当者など、範囲は意外に広いです。
「同僚」という言葉だけで相手を絞り込まず、まずは誰なのかを落ち着いて確認してください。名前や部署が分かるだけで、心配の質が変わることがあります。
会社の車を使った送迎や、上司の指示による送り迎えなど、業務として行われている場合もあります。この場合は、記録の意味合いも変わってきます。
送迎そのものは責められない
はっきり書いておきます。同僚を車で送ること自体は、悪いことではありません。問題になるのは、送迎という説明の裏で、時間や行き先が少しずつ変わっていく場合です。
家の前まで送っていたはずが、少し離れた場所で降ろすようになった。送る時間が、少しずつ延びている。こうした変化は、本人に聞いても言葉になって出てきにくいものです。
逆に、送迎の話が急に本人から出てこなくなることもあります。隠すというより、単に話す機会が減っただけ、という場合も少なくありません。変化の方向だけで決めつけないでください。
いま問い詰めなくていい
気づいた時点で、すぐに問い詰める必要はありません。
「送ってもらっているだけ」という答えが返れば、それ以上は進めようがなくなります。問い詰めることは、確認にはなりません。
問い詰めた結果、送迎そのものをやめてしまうこともあります。そうなると、続いていたかどうかを、あとから確かめる手段がなくなってしまいます。
代わりに記録をつける
できることは、日付と時刻をメモしておくことです。何時に家を出て、何時に帰ってきたか。それだけで十分です。
週単位で見返すと、頻度の変化が自分でも分かるようになります。感覚ではなく、記録で判断してください。
スマホのカレンダーに、送ってもらったと分かった日だけ印をつけていく方法もあります。理由まで書く必要はありません。
季節でも変わることがある
冬場は日が短くなり、退勤時刻がもともと暗くなりがちです。「暗いから送ってもらった」という理由が成立しやすい季節でもあります。
夏の花火大会や、年末の忘年会シーズンなど、行事の多い時期にも送迎の回数は自然に増えます。季節要因を差し引いて考える視点も持っておいてください。
季節ごとの回数を比べておくと、単なる時期的なものか、年間を通じて続いているのかが見えてきます。

私にできること
ここから先を確かめたいとなれば、行き先と時間を実際に見て、記録として残します。同僚である可能性も、そうでない可能性も、決めつけずに見ます。
記録をつけただけで気持ちが整理され、それ以上は進めないという方も少なくありません。それで終わっても構いません。
よくあるご質問
送迎が同僚同士でも普通にあることは分かっています。何を基準に相談すればいいですか。
回数・曜日・時間帯の3つをメモに残してください。それを一緒に見ながら、続けるかどうかを考える形で構いません。1か月分たまってから、あらためてご相談いただく方も多いです。
相手に直接聞いてしまいました。もう遅いですか。
遅くはありません。そこから先の行動が変わるかどうかを、あらためて記録していけば大丈夫です。変化そのものも、意味のある情報になります。
同僚だと分かれば、それ以上調べなくていいですか。
はい。ご心配の中身がそこで解消されるなら、調査に進む必要はありません。相談だけで終わる方もいらっしゃいますし、それで十分だと考えています。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。