
親の介護が始まると、家の中の役割が急に変わります。負担が偏ったところに、距離が生まれることがあります。
介護が始まると、それまでの役割分担が急に崩れます。心にも時間にも余裕がなくなる時期です。そういう時期に、家の空気が変わったと感じる方は少なくありません。よくある形として一般化して書きます。特定のどなたかの話ではありません。
負担は、均等になりにくい
介護は、住んでいる場所の近さや性格、これまでの家族関係によって、どちらか一方に偏りやすい性質があります。偏りが続くと、負担する側に疲労が、そうでない側に負い目が、それぞれ積み重なっていきます。この積み重ねが、家の中の空気を少しずつ変えていきます。
子育てとは違い、介護は準備期間が短いまま始まることが少なくありません。ある日の入院や転倒をきっかけに、翌日から生活が一変することもあります。終わりの見通しが立ちにくいことも、負担の重さに関わってきます。育児であればいずれ手が離れますが、介護はその見通しが立てにくい点が違います。先が見えないことそのものが、じわじわと心を削っていきます。

よくいただくご心配
「疲れているだけかもしれないのに、疑ってしまう自分が嫌になる」というご相談を、よく伺います。
疲れて口数が減る、外で気晴らしをする時間が増える。これだけで浮気だと決めつけることはできません。飲酒、趣味、一人になりたいという単純な欲求。理由はいくつも考えられます。介護から一時的に離れる時間そのものが、心身を保つために必要な場合もあります。
介護には比較的落ち着いている時期と、急に負担が増す時期があります。違和感を覚えた時期が、負担の重い時期と重なっていないかも、あわせて見てください。デイサービスの利用状況や、症状の変化を書き留めておくと、あとで振り返りやすくなります。負担の山と谷を把握できると、次に重くなる時期の見通しも立てやすくなります。
責める前に、整理したいこと
誰が、何を、どれくらい負担しているか。一度、書き出してみることをおすすめします。感情の矛先が、本当は相手ではなく、介護そのものの負担に向いていることがあります。紙に書き出すだけでも、頭の中だけで考えているより整理がつきやすくなります。
地域包括支援センターやケアマネジャーに相談し、家事代行や訪問介護など外部のサービスを使う選択肢も、あわせて検討してみてください。負担を分け合う相手は、配偶者だけとは限りません。きょうだいや親族に頼れる部分がないかも、一度洗い出してみてください。
日付のある記録が効く理由
介護と両立できる、負担の軽い範囲で記録してください。無理に毎日つける必要はなく、気づいたときだけで十分です。介護日誌の片隅に一言添えるだけでも構いません。
・9月4日(木)通院の付き添い後、外出。帰宅22時
・9月11日(木)施設の面会日、連絡が取れない時間が3時間
・9月19日(金)休日、理由を言わずに半日外出
探偵にできないこと
できないのは、相手に問いただして事実を確かめさせることや、家の中に無断で入ることです。相手方に直接接触することもできません。介護の負担そのものを代わりに引き受けることもできません。
できるのは、いつも通りの範囲で行動を記録し、負担の少ない方法で状況を整理することです。介護をどうするかと夫婦関係をどうするかは、切り分けて考えて構いません。両方を同時に背負おうとしなくて大丈夫です。

よくあるご質問
介護の負担を、誰に相談すればいいですか。
地域包括支援センターやケアマネジャーが、負担の分散について相談に乗ってくれます。早めに相談しておくと、負担が大きくなる前に手を打てます。1人で抱え込まないでください。
疲れているだけなのか、見極める方法はありますか。
難しい判断です。負担の見直しを試したうえでも変化がない場合は、記録を取りながら様子を見る方法をおすすめします。答えを急がなくて大丈夫です。
介護中でも、調査は頼めますか。
頼んでいただけます。通院や施設への送迎の合間など、負担の少ない時間帯を選んで進めますので、ご事情をお聞かせください。無理のない形をご提案します。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。