
先に別居してから離婚を考えたい、という順番自体は間違っていません。ただ、別居前に決めておきたいことがあります。
「まず別居してから、離婚を考えたい」。そう相談される方は少なくありません。
ここでは、実在のご相談を離れて、一般化した形で書いています。
順番として、間違ってはいません。ただ、別居する前に決めておくと楽になることがあります。
どちらが、どこへ出るか
別居というと、家を出ることばかりが話題になりますが、必ずしもどちらかが出るとは決まっていません。
子どもの学区、通勤の距離、費用。感情ではなく、条件で決めたほうが後々もめにくいです。どちらが残るかは、話し合いで決めていい事柄です。
勢いで先に家を出てしまうと、あとから「自分から出て行った」という受け取られ方をされることがあります。落ち着いてから動いても遅くはありません。

生活費の取り決め
別居中も、婚姻関係が続いている以上、生活費(婚姻費用)の話は避けて通れません。
金額や支払い方法について、口約束のままにせず、書面にしておくことをおすすめします。詳しい金額の算定は、弁護士や家庭裁判所の資料が頼りになります。
振り込みの記録を残しておくことも忘れないでください。「払った」「払っていない」の水掛け論を避けるためです。
別居は、離婚の成立ではない
見落とされがちですが、別居しても法律上の婚姻関係は続いています。
財産分与を家庭裁判所に申し立てられる期間は、離婚が成立してから5年です(民法768条2項ただし書)。別居した日からではありません。ここを勘違いされている方に、時々お会いします。
離婚が成立していない段階では、相続や税金の扱いも、婚姻中と同じ扱いが続きます。この点も、頭の片隅に置いておいてください。
別居中の連絡と記録
別居を始めたら、連絡の頻度や方法も、あらかじめ決めておくと安心です。
子どもに関する連絡と、それ以外の連絡を分けておくと、あとで見返したときに整理がつきやすくなります。感情的なやり取りは、できるだけ記録に残る形を避けてください。

私にお手伝いできること
別居前の状況を記録しておきたい、別居後の生活を確認したい。どちらの段階でも、ご相談いただけます。
離婚に進むかどうかを決めるための調査にも、続けるかどうかを見極めるための調査にも、使い方は同じです。別居後に新しい関係が始まっていないかを確認したい、というご相談も少なくありません。
別居を切り出すタイミングについても、悩まれる方が多いです。誕生日や記念日を避けて選ぶ方もいれば、あえて区切りの日を選ぶ方もいます。
別居後に持ち出す荷物についても、最低限のものから始めて、様子を見ながら少しずつ運ぶという進め方もあります。急ぐ必要はありません。
周囲に説明する際は、離婚と決まったわけではなく、距離を置いて考える時間だと伝える方もいます。伝え方に決まりはありません。
別居に踏み切る前に、当面の生活費や引っ越し費用など、お金の面での準備も進めておくと、いざというときに慌てずに済みます。
別居後の住まいを探す際は、配偶者に知られたくない場合、契約者の名義や連絡先の登録方法にも注意が必要です。
感情的な対立が激しい時期は、直接顔を合わせずに連絡を取り合う方法を選ぶ方もいます。書面やメッセージでのやり取りに切り替えるだけでも、落ち着いて話が進むことがあります。
別居の話し合いがまとまらないうちに、一方的に荷物を運び出してしまうと、あとの話し合いがこじれる原因になります。落ち着いて進めることを心がけてください。
別居中の面会や子どもの受け渡しについても、事前にルールを決めておくと、当日になって揉めることが少なくなります。
別居という言葉には重たい響きがありますが、関係を見直すための一時的な距離だと考える方も多くいらっしゃいます。
よくあるご質問
別居してから、どのくらいで離婚に進む方が多いですか。
期間は人によって大きく違うため、目安をお伝えすることは控えています。ご自身のペースで進めて構いません。
別居中に生活費を払ってもらえない場合は。
家庭裁判所への申し立てという手段があります。まずは弁護士にご相談されることをおすすめします。
別居した時点で調査を依頼してもいいですか。
もちろんです。別居前でも後でも、状況に応じた調査の形をご提案します。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。