
離婚を選ぶ場合、進み方には段階があります。協議・調停・裁判の順に整理します。
離婚を選ぶ場合、進み方には段階があります。今回はその流れを整理します。初めて聞く方には、意外に長い道のりに見えるかもしれません。
協議、調停、裁判。この順番で進むのが基本です。多くの場合、最初の段階で終わります。
協議離婚
夫婦の話し合いで合意し、離婚届を提出する方法です。日本の離婚の多くは、この協議離婚で成立します。
財産分与や親権について、書面(離婚協議書)にまとめておくことをおすすめします。口約束だけでは、あとで内容を確認できません。公正証書にしておくと、約束が守られなかった場合の手続きも取りやすくなります。

調停離婚
話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所の調停を利用します。調停委員を交えて、話し合いを続ける手続きです。
調停は、裁判のように白黒をつける場ではありません。間に人を挟むことで、話し合いを進めやすくする仕組みです。当事者同士では感情的になりやすい話も、間に人がいることで進みやすくなります。
裁判離婚
調停でもまとまらない場合に、裁判に進みます。裁判離婚が認められるには、民法770条に定められた離婚事由が必要です。
不貞行為は、その事由の一つです。詳しくは別の記事に書きます。裁判は、他の手段で解決しなかった場合の最後の手続きという位置づけです。
どこから始まるか
多くの場合、まず協議から始まります。話し合いが難しいと感じた時点で、弁護士に相談し、調停の準備をする流れが一般的です。
どの段階から始めるべきかは、状況によって変わります。判断は弁護士の領分ですが、記録や証拠の整理は、どの段階でも役に立ちます。段階が進むほど、記録の整理された形が求められるようになります。
実務的な順番を、番号で
- 証拠や記録を整理する
- 弁護士に相談し、方針を決める
- 協議で話し合う(書面にまとめる)
- まとまらなければ調停を申し立てる
- 調停も不成立なら、裁判を検討する
この順番を知っておくだけでも、いま自分がどの段階にいるかが分かりやすくなります。
書き残しておくといい記録
各段階での日付は、あとから重要になります。
・◯月◯日 弁護士に初回相談。方針として協議から始めることに
・◯月◯日 相手に協議を申し入れ。返答は保留
こうした日付があると、次の段階に進むかどうかの判断がしやすくなります。
弁護士に相談する段取りと期間の見通し
協議で難しさを感じた時点が、弁護士に相談する一つの目安です。調停を申し立てる前に相談しておくと、書類の準備がスムーズになります。すでに協議を始めている場合でも、途中から弁護士に相談することはできます。遅すぎるということはありません。
協議だけで終われば、数か月で成立することもあります。調停や裁判まで進むと、1年以上かかることも珍しくありません。期間は、話し合いの難しさによって大きく変わります。長い道のりに感じても、一つずつの段階を踏んでいくことに意味があります。それぞれの段階で、こちらが記録の整理をお手伝いできることに変わりはありません。
離婚という言葉自体に、重く身構えてしまう方も多くいます。手続きを知ることは、不安を和らげる一つの方法でもあります。知らないまま進めるより、流れを理解したうえで一歩ずつ進むほうが、気持ちの負担も軽くなります。どの段階にいても、まず記録を整理することから始めていただければと思います。焦らず、必要な手順を踏んでいくことが、結果的に近道になることもあります。一つひとつの段階を、大切に進めていただければと思います。
よくあるご質問
調停を飛ばして裁判はできますか。
原則として調停を先に行う必要があります。これを調停前置主義といいます。緊急性が高い例外的な場合を除き、いきなり裁判に進むことはできません。
協議離婚に証拠は必要ですか。
合意できれば証拠は必須ではありません。ただ、条件面で有利に話を進めたい場合や、あとで蒸し返されたくない場合は、記録があると役立ちます。
どの段階で相談すればいいですか。
どの段階でも構いません。早い段階での相談は、その後の見通しを立てやすくします。まだ何も決めていない段階でのご相談も、もちろん受け付けています。
相談だけで終わって、大丈夫です。話を聞いた私が、そのまま夜の現場に出ます。
お電話は9時から21時まで受け付けています。最初の一言は「相談したい」だけで構いません。